最初に、この大学四年間、渡辺育英会奨学生として奨学金をいただきましたこと、誠に感謝申し上げます。いただいた奨学金は、学費と参考書購入など、大学必要経費にあてさせていただいております。この四年間、渡辺育英会様のおかげで、素晴らしい友人たちと過ごし、また目一杯、学業に取り組むことができました。本当にありがとうございます。
四年生となった今、私は、研究に没頭する日々を送っています。私の通っている大学のカリキュラムが少し特殊であり、取るべき授業が三年生までで全て終了するためです。そのため、毎日、研究室のみに集中できる環境になっています。
私が所属している研究室ですが、機械工学の中で特に材料系と呼ばれる分野に属しており、CFRPと呼ばれる複合材料の研究を行っています。研究室内には他大学や企業、JAXAと共同研究を行っているメンバーもおり、彼らから多くの刺激をもらっています。私が担当している研究はCFRPの疲労解析についてです。CFRPとは、軽くて丈夫な複合材料であり、航空宇宙機や自動車からスポーツ、レジャー用品まで様々な用途に使われています。そのような材料利用には、負荷をどれ程の強さでどれくらいの時間かければ壊れるかを調べることが必要不可欠であり、そのための解析的な判別方法が求められています。既に多くの先駆者たちがいる研究ですが、それらの発見を引き継ぎながら、さらに自分なりに研究を進めることは非常にやりがいを感じます。また過去の研究に触れることを通して、今ある技術の下に積み重なっている、過去の研究者たちのひらめきと努力を感じ取ることができました。私の研究も、その1ピースになれるように、引き続き努力していきたいと思っています。
また研究をする中で、改めて自分の目標も見えてきました。私は「人を助ける開発」がしたいです。特に障がいを持っている方たちのために、努力したいと思っています。それは、私の父が二十年以上、うつ病と生きてきたために、見えてきた目標でもあります。具体的には、学んだ材料の知識を活かして義手や義足を作ることが一つの形です。また進学を検討している大学院は、少し毛色は異なりますが、脳波の解析による、行動の研究を行いたいとも考えています。現在2025年になり、世界で技術が発展されてきていても、まだまだ「不可能」であることは多く、必要な助けは満たされていません。私ができることは限られますが、その零れた助けを拾えるように努力します。
最後になりますが、渡辺育英会様並びに支援くださった全ての方々に感謝申し上げます。これからも、自分のできる最善を尽くし、励んでまいります。ありがとうございました。
